LEADS TO THE OCEAN プロジェクトとは、日本語で「海につづく」という意味です。
海の状況は、ここ数年のエコブームなどがありながらも、海岸に流れ着くゴミの量は減少しておらず、継続して環境が悪化しており、太平洋ベルトと呼ばれるエリアでは、浮遊したプラスチックなどの破片が大量に漂っています。海ゴミは、人間の生活から出たゴミでいっぱいで増え続けています。「人間の生活」と「自然」の繋がりは、どんどん離れていく現代で、どのように「海に流れるゴミを減らし」「生活と海、自然との距離を縮められるか!?」を考えていました。
そこで、本来の美しい海・環境を次世代に、より良い形で引き継いでいけるよう、日本最大の民間財団として半世紀以上、海の問題や社会課題の解決に取り組んでいる『日本財団』と、湘南・江の島にて年間ビーチクリーンを行い清掃活動へのイノベーションを起こしてきたゴミ拾い団体『NPO法人 海さくら』がタッグを組み、「海と日本プロジェクト」の一環として、LEADS TO THE OCEANプロジェクト(通称LTO)を実施することになりました。
私たち「カターレ富山」のホームスタジアムは、富山県内七大河川のひとつである神通川沿いにあり、クラブハウス・練習拠点は、その河口に位置しています。豊かな自然を有する富山県のすべての市町村をホームタウンとして、サッカーを通じて「元気なとやまを創る」ために活動しています。クラブカラーのブルーは、富山湾や清らかな水を、エンブレムは、3,000m級の山々が連なる立山連峰、「天然のいけす」と称される水深1,000mの富山湾、日本一の出荷量を誇る県花チューリップをモチーフにしています。山頂から海底まで、高低差4,000mの変化に富んだ地形が、壮大な景色と自然の恵み、美味を授けてくれますが、崩れる山や氾濫する急流を治め、無数の農業用水を平野に張り巡らし、海の生態系を守る定置網漁を育んだ先人たちの不断の努力があってこそ守られた宝物です。私たちはこれを未来の子どもたちに残していかなければならないという使命があります。
このたび、“LEADS TO THE OCEAN 海につづくプロジェクト”の一員に加えて頂いたことを、光栄に感じています。幸多き海に続く私たちのホームタウンで、カターレに関わる全ての皆さまとスタジアムを盛り上げながら、環境保全の取り組みを進めていきます。
NPO法人 海さくら 代表 古澤純一郎
2019年7月よりLEADS TO THE OCEAN(通称:LTO)の活動にカターレ富山様が参加してくださることになり、とても嬉しく思います。Jリーグ10チーム目の参加チームとなります。
富山に足を運び、素晴らしい山や川や海を拝見しました。山からは、美味しい湧水がでており、そのため日本酒も美味しく、素敵な自然に囲まれたスタジアムに行くだけで、気持ちが優しくなりました。
しかし浜辺には、ごみが沢山ありました。「海と日本PROJECT」の一環として、日本財団様、カターレ富山様、我々NPO法人海さくら、そして、多くの市民の皆様と力を合わせて、浜辺に、いつかごみが落ちていないようになればと頑張っていきます。
おしつけがましくならないように、楽しさを忘れず、自然豊富な富山ならではのLTO活動にしていきたいと思います。
日本財団 常務理事 海野光行
私たちが住む街は、川を通じて森や里、そして海へとつながっています。しかしながらその周辺環境は今、人間活動による課題が山積しています。これまで世代から世代へと受け継がれてきた海や森といった自然、それをとりまく文化が壊されつつあります。
私たちの日常が生み出している「海ゴミ」の問題もそのひとつです。豊かな海を次世代に引き継ぐために、半世紀にわたり海の問題解決に取り組んできた日本財団は、子ども達に様々な形で海に接する機会とすることで海への興味を喚起し、行動を起こすためのオールジャパンで推進するプロジェクト「海と日本PROJECT」を行なっています。
この「LEADS TO THE OCEANも、「海と日本PROJECT」の一環として、それぞれ特徴を持つ仲間達と共に、身近な「ゴミ拾い」をとおして、海の国である日本において、そのつながりの大切さを認識してもらいながら、海の環境問題に取り組む一歩を踏み出してもらおうとするものです。
この活動が、受け継がれてきた環境を再生する一助となり、次世代へ引き継ぐ、その実践のための一歩になればと思っております。先のワールドカップで賞賛されたサポーターの皆さんの清々しいマインドを是非このプロジェクトでも活かしていただき、大きなムーブメントになることを期待しています。